グリーンエネルギーと特許

オバマ政権でグリーンエネルギーに注目されています。注目というレベルであれば、既にここ数年注目されてきていますし、現実のものとなってきています。

でも、少し違うのは、政府の後押し、補助金等により、これまでは採算ベースでなかったものでも、採用されてしまうということではないでしょうか。新技術の開発にもお金は使われますが、それで生まれる雇用は多くありません。

従って、雇用を生むためには、新技術の開発よりも普及への後押しが大部分を占めるのではないかと私は思います。

グリーンエネルギーといえば目新しく感じられますが、技術的には既にあるものだからこそ普及の段階に来ています。ただ、これまではグリーンエネルギーが高コストであるがために、普及しない。普及しないから、大量生産によるコスト低減とならない。という悪循環だったわけです。

しかし、今回は、一気に普及、一気に大量生産、一気に低コスト化という通常では考えられない理想的なサイクルがプランとして組み込まれているはずです。

この現象の中で特許的に見てみると、グリーンエネルギーに関する発明を出願するチャンスなのだと思います。そのメリットがいくつか考えられるからです。

・現実のものとして普及させれば、これまでに見つからなかった、障害が出てくるため、その対策をしなければならない。障害を見つけて対策すれば、それが発明なのです。身近なところで発明がたくさん生まれています。

・どんどん対策をしなければならない状況では、特許出願は追いつきません。企業等は対策が先決で、特許調査が追いつきません。もし、あなたが出願したものを、企業が知らずに実施してしまったとしてもそれは特許侵害です。何らかの形で実施料を得られるチャンスとなります。

・グリーンエネルギーの活躍の場は皆さんのすぐ身近なところにもあります。ソーラーパネルの置き場所一つを考えても、屋根の上に置けばいいというものではありません。屋根の上には置きたくないという人は、どこになら置いてもいいと思うのか。そういった場合には何かが必要になります。特許出願した後で、他の人が実施したら多くは特許侵害となります。

 要は、今は見切り発車で動いてしまっているはずなので、そこをついて独自に特許出願すれば、相手がはまってきてくれるかもしれないということです。また、特許侵害という形ではなくても、良いアイデアは購入してビジネスに活かすと考える企業も当然出てきます。

この他、新技術の開発にもいろいろあり、専門家とまで言えなくても新しいクリーンなエネルギーは作れます。日頃から、ここで生まれたエネルギーを利用できないか、そういったことを考えれば、アイデアはたくさん生まれます。

風力発電の風車はどこに置く?いつも風の通り道となる場所があれば、筒型の風車をおけないか。

エレベータにたくさん人が乗った時にはその重みを利用して揚水し、くみ上げた水を利用して発電することもきっと可能でしょう。とにかく、こつこつとエネルギーを蓄えるアイデアは、今なら未来の夢にすぎないものでも、このグリーンエネルギー政策が軌道に乗れば、非常に日常的になるかもしれません。
2009年02月28日 22:01