派遣切りで本当に逼迫しているのか?

最近のニュースを見ていますと、派遣切りに対して同情をそそるものが多いと感じます。事実、私も「大変だな」と感じますし、少しは大企業に対する嫌悪を感じます。むろん、それ以上に派遣を許可する法案を通過させた国会に対して非常に怒りを感じます。

そもそも人買いの歴史は古く、この歴史を鑑みて人材の派遣に対する縛りがかかっていたわけです。リクルートといえばなんかイメージ悪く無さそうですが、・・とこの話題は奥が深いのでこの辺で止めておきます。

で、派遣切りの話題なんですが、それでは彼らが本当に逼迫しているかというと、実はそうでは無さそうです。派遣切りを聞いて人材募集の枠を広げたり、派遣切りが起きた地域で募集説明会を開いても、なぜか殆ど応募に来ない。

また、ハローワークでも、派遣で切られた人用に募集をかけてきている会社を紹介してもそこには応募したくないという人が多いそうです。

このギャップなんだか分かりますか?

よく考えれば分かるんですけど、派遣は高給なんです。募集をかけてきた会社というのは普通の給与の会社なんです。もちろん、派遣の人の全部に当てはまるわけではありませんが、多くの派遣労働者が実はこの高給な待遇を当然と思っているのではないでしょうか。

当所が人材を募集するにあたっても、派遣会社からの説明を受けると実際の手取りは派遣の人材の方が社員よりも高かったりします。もちろん、会社としては社員に対する福利厚生費などを全て含めれば、社員の方が好待遇になるようにしています。

でも、将来性を考えなければ派遣の方が手取りが良いという現実は、実際のところこのような派遣切りのリスクが高いことと裏腹だったりするんですよね。

で、派遣切りが問題になり始めた頃にふと思ったのは介護など人手不足が甚だしいといわれる方面はあるということです。私の兄のところも医療と介護をやっているので普段からその手の話を聞いています。

なのですが、この介護方面の募集に対してはいまだ変化はないようですね。うーん。この問題、雇用側と被雇用側のどちらにも問題がありそうな。

テレビを見ていると本当に困っている人は多そうだし、ブラジル系の日系外国人の多くが帰国せざるを得ない状況に陥っているようです。これって情報の伝達不足?それともやっぱり高給じゃないから?分かりません。
2009年01月15日 16:51