不況だけれど

不況、不況と合い言葉のようになってきています。それで、最近、面白い話を聞きました。トヨタ自動車についてもいろいろ厳しい情報が流れてきていますが、社内ではまだノホホンとした人も多いそうです。

こういった世代は特にバブルを経験してない若い世代らしいです。よその会社じゃなくて、既にトヨタでさえもいくつかの社宅団地がゴーストタウン化しているにもかかわらずですよ。世の中に疎いというかなんというか、若い人の考えることは分かりませんね。

で、特許の世界ではこの不況はどのようになっているかとよく聞きます。「仕事減った?」ということもよく聞かれます。「今のところはまだ減っていません。」というのが、今のところの返事です。

そもそも、特許=開発ですから、新製品が必要な業界で特許出願を減らすというのは、最後の最後というのが一般的な考え方です。メーカーの肝心要の資産なのです。今、減らせば、確実に数年先にもっと大変なことになると考えられています。

世間では開発計画の凍結、新工場の着工の延期というニュースが報道されています。特許部門でも、経費節減は通達されますし、案件毎にこれ以上の費用はかけないといった連絡が多くなってきています。

しかし、年度頭に決めた特許出願件数を期中で減らすということはまずありません。以前は特許の部門は景気の影響を受けないとまでも言われていました。そこまで言われたのは特許出願件数を減らした後で必ず受ける、より大きな問題に直面した経験があるからかと思います。

むろん、こういったことも大企業の話のことで、日々特許戦争を経験している会社ならではの話だと思います。むろん中小企業も特許の恩恵を受けているところでは、多かれ少なかれ同様の影響は受けるのですが、会社の存続の問題の方が大きいとなれば特許の予算の減少は避けられません。

幸い、特許の業界では今のところ「あそこの特許事務所がつぶれた。」といった知らせを受けないで済んでいます。

ただ、そうは言いましても、この未曾有の不況です。派遣社員の首切りほどではないにしても、いかにクライアントとの絆を保つかという意味で、工夫は必要だと感じています。それに、今こそチャンスではないかと思っています。

当所でも元プログラマーの私が事務所支援用のソフトウェアを開発しています。去年の暮れに完成したものを含めて3本のソフトウェアを1月末までに作る予定です。今年のモットーは「正確、且つ、迅速」です。

さー、今年も頑張ろう。
2009年01月06日 20:52