商標のライセンス

日本でジープに乗っています。

さて、どのジープか分かりますか?日本でジープといえば、実は2種類あります。リコール隠しで死人を出してもまだ責任は感じない三菱自動車(But, I am a user.)と、米国のクライスラーのジープです。

三菱自動車は、その昔、ジープ社からライセンスを受けてノックダウン生産をしていたそうで、その後、自社開発のジープを世に出しました。その後もジープという商標の使用許諾を受け、つい、先日まで使用してきました。

商標のライセンスが切れたのが先か、ジープの生産終了が先かはよく知りませんが、三菱自動車はジープの生産に終止符を打ちました。最後はJ55という最終バージョンで、ディーゼルでありながら都内でも登録できるものでした。

また、錆びに弱かったジープですが、最終バージョンは錆びに強い鉄板を使いました(もっと前から使えよ)。ベージュのみで、ジープファンにとっては非常に気になるものでした。でも、4駆野郎御用達なのでクーラーはありません。

ちなみに、私のはクライスラー製のジープ。エアコンは付いてます。マニュアルシフト。どうして4駆でオートマチックシフトを買うのか理解できませんが、現実的には圧倒的にATの方が多いです。フェラーリもポルシェもATの時代ですから、私がlegendなのでしょうね。

そんなことはおいておいて、ジープの商標の使用許諾を受けていたのは世界でも三菱自動車だけだったそうです。三菱自動車とジープ社は長年付き添ってきた間柄だったわけですが、クライスラーの一部門となってそういった密接な関係も薄れてきたのでしょう。

ライセンスが切れるとWEBなどで「三菱ジープの歴史」と書くことも御法度となったそうです。そのため、以前はこの三菱ジープの50年の歴史をWEBで見られたのですが、今はそのような事実としての歴史の表記にも使えません。

ところでのれん分けのようなビジネス習慣が今でも残っているかはっきりしませんが、のれん分けで最初は屋号(商標)を使い始めたものの、先代が亡くなって、若社長の世代となったりして、仲が悪くなり、屋号を使えなくなるということが起きます。

結局は、商標登録していたものが勝ちます。このため、本家の側が使えなくなるということもあるわけです。その場合、本家の方は「本家」、「元祖」を付けた商標を取得して対抗したりします。それで取れればまだ良いですが、必ずしも登録できるというわけでもありません。

京都の帆布鞄メーカーでもこういった争いが起きたそうです。商標は身内に対しても働くことになりますので、注意しておいてください。
2008年05月22日 15:07