人それぞれ

30年ぶりの友人にあって来ました。航空券を購入するときに、その友人は28日割という宣伝を見て、乗りたい日の28日前になったときから買えるようになると思ったとのことで、満を期して電話をしたら、希望していた券は売り切れていたとのことでした。

その場で、別の友人から、こんなことを聞かれました。「特許は、毎年、お金払わないと消えちゃうんでしょ。」その通りなのですが、その人は消えちゃったら他の人に取られてしまうかもしれないと思っていました。むろん、そのようなことはないので、違うということは説明しました。

アメリカはどうなのかと聞かれて、アメリカの場合は約3年ごとに支払いが必要だということを説明しました。すると、アメリカは3年に一度でよいのに、日本は毎年徴収するというのはけしからんと言います。

でも、これは先払いの話であって、アメリカは1年だけ欲しくても、3年分を支払わないといけないこと、その意味で、支払わないことで自由に特許を終わらせることができるということも説明すると、それなら日本の方が良いといいます。

特許はいつまでも続くのかと聞くので、出願日から20年だと答えました。特許というのは新しい技術をみんなに教えてくれたことの見返りとして、ある限られた期間は独占できるようにしているという説明もしました。

すると、年金を払わなくなったものは分かるのかと聞きます。もちろん、調べることはできます。普通は自分にとって目の上のたんこぶのような特許が消えるのを心待ちにする方が見えますから、そのような意味で聞かれたのかと思いました。

ところが、その友人は本来の終わりの期日を待たずして消えた特許を自分で出願し直し、自分の権利にしようとしていることが分かりました。しかし、それは先に説明したように、できません。

ですから、一度消えた権利については、もう、出願しても権利にはならないことを説明しました。それは、他人の場合のみならず、本人が出願しても、特許を復活させることはできないのです。

人それぞれで、いろいろな考え方へと発展するものです。
2007年11月09日 09:37